KMC開催予定
77th KMC
5月13日(土)
受付:11:00
開始:12:00
参加費:1000円
定員:80人
会場:晴れる屋大阪店
最寄り駅:御堂筋線「梅田」駅より徒歩7分

【今後の予定を更に見る】


関西レガシーカレンダー(間違っていても責任は負いません。)
76th KMC Final Movie

これからの「悪疫」の話をしよう -後編-

突然ですが、皆さんは「MTGで最も速い色はどれか?」と訊かれたらなんと答えますか?


おそらく、多くの人は"赤"と答えるだろう。
或いは強力なウィニー戦略を擁する"白"と答える人も少なくはないと思う。
または、マナソースが豊富で土地展開力の高い"緑"と答える人もいるだろう
もしかしたら、空飛ぶナカティルとまで言われる最強1マナビートクリーチャー《秘密を掘り下げる者》のいる""こそが
最速だと言う人も中にはいるかもしれない。



しかし、余はこの問いには常に"黒"だと答えます、何故なら黒には《暗黒の儀式》があるから。
《暗黒の儀式》が無ければ、5色中最遅と言っても過言ではない黒は、この1枚のカードによって
他のどの色よりも早く行動する事が出来ます。

レガシー最遅デッキの1つであるPOXデッキも同様です。
《暗黒の儀式》によって、POXデッキは対戦相手の動きに先んじてそのリソースを破壊する事が出来るのです。
その《暗黒の儀式》を上手に使う事こそがPOX上達への近道と言えます。


今回は《暗黒の儀式》のリスクリターンを中心に解説していきます。
そしてPOXデッキのもう一本の柱である土地破壊使用時に於ける破壊する土地の選別方法について紹介させて頂き
最後に、POXデッキの勝利までの流れについて述べさせていただきます。

►►前編も併せて御覧ください【これからの「悪疫」の話をしよう -前編-

Border_4.jpg



darkritualcrop.jpg


《暗黒の儀式》の運用
《暗黒の儀式》には非常に判りやすい弱点があります。
それは、単体では何もしないので確実にハンドアドバンテージを失う事です。
長期的に戦うPOXデッキにとってこのリスクはバカになりません。
一見ブン回りに見えても、その実、逆に追い詰められているという事も多々あります。


《暗黒の儀式/Dark Ritual》と《Nether Void》

例えば、先手1ターン目に《沼》→《暗黒の儀式》→《暗黒の儀式》→《Nether Void》

ブン回りです。デッキによっては1ターンキルと同意かもしれません。
たとえ、そうでなくとも面倒くさかったり、続けるのが馬鹿馬鹿しくなって投了する人もいたりするでしょう。
・・・けど、ちょっと待ってください。この動きって本当に強いですか?


この時の状況を詳しく見ていきましょう。

こちらの戦場には《沼》と《Nether Void》が1枚づつ。手札が3枚
対戦相手の戦場には何も無し。手札が7枚+次ターンには後手ドローで8枚

これは《Nether Void》置かれてる状態からゲームがスタートし、こちらが先手トリプルマリガンから《沼》セットでエンド"と言う
半死半生の苦境にも見えます。


《Nether Void》の上からカードをプレイするには最低でも土地が4つ必要です。
対戦相手が後手4ターン目に土地を4つ揃えてしまう確率は約59%(土地21枚と仮定)。後手5ターン目なら68%。

対して、こちらが土地破壊呪文で追い討ちをかける為に必要なマナは5マナ。
この状況から先手5ターン目にこちら(土地27枚)が5つ土地を揃えられる確率は単純計算で約42%
更にこの時に《Sinkhole》か《小悪疫》が手札にある確率は単純計算で約16%。

では、《Nether Void》の影響を受けない土地破壊土地ならどうでしょうか?
この状況から先手4ターン目までに《不毛の大地》か《リシャーダの港》を引く確率は約45%・・・。まだ分が悪いですね。



何故、こうなってしまうのでしょうか?
原因は対戦相手が全く消耗していない時に、《Nether Void》をプレイしてしまった事にあります。
こんなタイミングで《Nether Void》をプレイしても、ゲームのスタートラインが遠くなるだけで
対戦相手をロックするという効果は到底望めません。
それどころか、前述した《暗黒の儀式》の弱点によって、逆にこちらが苦境に立たされることになります。

1T目《Nether Void》は少し極端な例ですが、これは2T目に《沼》→《暗黒の儀式》→《Nether Void》する時も当然同じ事が言えます。
《暗黒の儀式》によって《Nether Void》を通常よりも早い段階でプレイすることが出来たとしても
その後、手札が対戦相手よりも2~3枚少ない状態で戦えるのかをもう一度よく考えてからプレイするようにしましょう。



たとえば、

《沼》
《沼》
《Hymn to Tourach》
《Maze of Ith》
《暗黒の儀式》
《暗黒の儀式》
《Nether Void》

FH1.jpg
この場合

1ターン目は《沼》→《暗黒の儀式》→《Hymn to Tourach》で、露払い
後手2ターン目に《沼》→《暗黒の儀式》→《Nether Void》

この方が断然良いです。
対戦相手の後手1T目に《思考囲い》で《Nether Void》を抜かれてしまったり
後手1T目に《死儀礼のシャーマン》を出されるなど裏目もありますが前述の1ターン目ぶっ放《Nether Void》よりはよっぽどマシです。


《Nether Void》の高速展開はそれだけで勝負が決まってしまう事もある強力なアクションですが
アドバンテージを失う《暗黒の儀式》からアドバンテージどころか1:1交換すら取らない《Nether Void》をプレイするのは
ハンドアドバンテージの損失が非常に大きいのです。




《暗黒の儀式》と《ヴェールのリリアナ》

これも1T目のお手軽ブン回りパターンです。
1T目にプレイされる《ヴェールのリリアナ》のインパクトは強烈で、返す後手1T目でスマートに回答する事は困難であり
-2能力の所為で、クリーチャーを出してもただただ犬死するだけになるので、凄まじい制圧力があります。
しかし、後手1T目に《ヴェールのリリアナ》をプレイするときには少し注意が必要です。

先手1T目の《ヴェールのリリアナ》が《Force of Will》でカウンターされるのは2:2交換なので
対戦相手を消耗させると言う戦略にもマッチするので問題ないのですが、後手1T目の《ヴェールのリリアナ》を
《呪文貫き》や《目くらまし》でカウンターされるのは2:1交換を取られる事になるので、少し問題があります。
それでも通った時のリターンが大きいので目を瞑ってぶっ放リリアナするのも悪くないのですが
後手の場合は他のアクション(《思考囲い》や《無垢の血》)があるのであれば其方を優先した方が良いでしょう。



《暗黒の儀式》と手札破壊
《Hymn to Tourach》は《暗黒の儀式》と最も相性の良いカードです。
2:1交換をとれる取れる《Hymn to Tourach》はハンドアドバンテージを失う《暗黒の儀式》から唱えるのに最適です。


《沼》
《Hymn to Tourach》
《思考囲い》
《暗黒の儀式》

FH2.jpg
と言う組み合わせを含む初手が来た時、

《沼》→《暗黒の儀式》→《思考囲い》→《Hymn to Tourach》の順番でプレイすることを強く勧めます。

《Hymn to Tourach》→《思考囲い》よりも、《思考囲い》→《Hymn to Tourach》でプレイした方が
相手の初手から土地を叩き落して事故に陥らせる確率が上がるからです。
ランダムで捨てさせた中から1枚選ぶのも悪くはないのですが、よりPOXの戦略とマッチしているのは1枚選んでからの
ランダムディスカードだと思います。


Border_4.jpg


土地破壊について
POXデッキの一番の強みで、中核となる妨害手段です。
取り立てて紹介するほどの事でもないのですが、何点か留意しておいた方がいい事もあるのでここに書いておきます。




黒マナの出る土地は壊す価値半減
《ヨーグモスの墳墓アーボーグ》を自分で設置する事が多いので、《Underground Sea》や《Bayou》の様な
元々黒マナを出す事の出来る土地よりも《Tropical Island》の様な黒マナの出ない土地を破壊する事を優先します。


"《島》"を《Sinkhole》するリスク
《Tropical Island》の様な"島"の土地タイプを持つ土地を対象に《Sinkhole》をプレイする際に注意すべき事があります。
それは《目くらまし》の存在です。

対象になっている"島"をピッチコストに当てる事で、《目くらまし》の+1マナを支払えようが支払えまいが、無関係に手札に逃げられてしまいます。
なので、BUGの様な《目くらまし》をプレイされる可能性の高いデッキとのゲームでは、出来る限り《Sinkhole》は《Tropical Island》よりも
《Bayou》にプレイして、"島"を持つ土地は《不毛の大地》で処理するようにするのが賢明です。


対戦相手のデッキの土地構成
レガシーの代表的なアーキタイプ(特に3色以上で現物の少ないフェッチ満載のデッキ)の土地の構成は、あらかじめ覚えておきましょう。
これを覚えておくと、対戦相手のデッキから特定の色を枯らす事の出来るタイミングが分かるようになります。
勿論同じアーキタイプのデッキであっても、それぞれの理屈で土地構成は微妙に違っているので過信はできませんがある程度の判断材料にはなるはずです。


余談ですが、カナスレの土地構成はほとんどが判で押したように

4:《不毛の大地》
3:《Tropical Island》
3:《Volcanic Island》

です。


Border_4.jpg


POXデッキの勝利までの動き
POXデッキの目的は対戦相手にゲームをさせない事です。マナが無い、手札が無い、クリーチャーが無い。
対戦相手をそういう状態に陥れ、自分が"勝つ"事よりも相手が"勝てない"状況を作り出します。
POXデッキの戦略を3段階に分けて見ていきましょう。



第一段階、対戦相手の消耗

第二段階、ロックの形成

第三段階、クロック



対戦相手の消耗
POXデッキが序盤にやるべき事は、ひたすら対戦相手のリソースを削ぐことです。
この段階で対戦相手を十分に疲弊させられていないと、この後にロックを形成してもすぐに抜けられてしまいます。

具体的には、以下の加点リストで3T目に5点以上出すことを目指します。
逆に、3T目に2点も出せそうにないならマリガンするべきでしょう。


(1)対戦相手が手札を消費:1点

(2)対戦相手のクリーチャーを除去:1.5点

(3)対戦相手の土地を破壊:1点

(4)《思考囲い》で手札を捨てさせる:1.5点

(5)《Hymn to Tourach》で手札を2枚捨てさせる:2.5点

(6)《小悪疫》で手札土地クリーチャーをそれぞれ削る:
3点




(1)はパーマネントのプレイや《渦まく知識》のような結果としてリソースの減らない行動は含みません。
また《ヴェールのリリアナ》の+1はここに数えます。

(2)、(3)は《Maze of Ith》や《リシャーダの港》の様な擬似的なものも含みます。
これは余がゲーム中に勝手に考えてる程度の事なので絶対ではありませんが、大概はこのリストでより高いスコアを出す事が相手のリソースをより多く削る事になります。



ロックの形成
前段階で対戦相手の攻勢が途切れたら、《Nether Void》で場を固定しつつ対戦相手のトップデッキを否定します。
他にも《世界のるつぼ》の《不毛の大地》ハメもこの段階でのロックに使える場合があります。

《Nether Void》をプレイするタイミングは、基本的には対戦相手を消耗させた果ての中盤以降が基本となりますが
状況によって若干変わってきます。
具体的には2T目、"手札に土地が多めで妨害カードが少なく《暗黒の儀式》がある"と言うような状況の時は手札を整える時間を稼ぐ為に
キレ《Nether Void》するのが有効な時もあるので、対戦相手が次ターンに何をプレイしてくる可能性があるのかを考えリスクと相談して判断します。


クロック
ロックを維持・強化をしつつ、クロックを刻み対戦相手のライフを0にします。
ここまで辿りつく事が出来れば、もうあまり負ける事は無いのですが、《突然の衰微》の様に《Nether Void》の上からでもプレイ出来る呪文や
《死儀礼のシャーマン》や《渦まく知識》の様な比較的プレイしやすいロックを打破する可能性のあるカードは幾らでもあります。

もし、"クロックとロック強化のどちらを行うべきか?"という状況が発生したときは基本的にはロックの強化を優先させます。
ここまでくれば、ロックを維持さえ出来ていれば負ける事はあまりないので焦らずにロックの維持、強化に努めましょう。



Border_4.jpg


最後に
POXデッキは、引きムラが強く、他のレガシーのデッキの様な爽快感もないので、あまり強力なデッキとは言えないかもしれません。
しかし、今日まで多くの人々に愛され続けてきた魅力溢れるデッキです。



・黒が好きな人
・悪役が好きな人
・"暗黒"とか"Abyss"とかいう単語を聞くと興奮しちゃう人
・破滅願望のある人
・ア●パ●マンより、バ●キ●マンが好きな人
・縛るのが好きな人、縛られるのが好きな人……



素晴らしい!是非ポックスを使いなさい!!

pox01_20140514182628a4c.jpg

本文:足立了亮
校正:松尾尚史

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Re: タイトルなし

> paleさん
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