KMC開催予定
80th KMC
7月15日(土)
受付:13:15
開始:14:00
参加費:1000円
定員:90人
会場:港区民センター
最寄り駅:地下鉄中央線・JR環状線  弁天町駅 徒歩7分

【今後の予定を更に見る】


関西レガシーカレンダー(間違っていても責任は負いません。)
79th KMC Final Movie

実物提示教育と、その歴史

皆さん、お久しぶりです。
ドラゴンの迷路発売とかぶったゴールデンウィークはマジック三昧の日々を過ごしたぐーんです。

今回は現在のレガシー環境のコンボデッキの代表格とも言える《実物提示教育》を利用したデッキの歴史を追跡していきます。
取り敢えず、今回の主役となるカードを紹介しましょう。


実物提示教育/Show and Tell  (2)(U)

ソーサリー

各プレイヤーは、自分の手札にあるアーティファクト・カードかクリーチャー・カードか
エンチャント・カードか土地カードを1枚、戦場に出してもよい。




お互いのプレイヤーがプレインズウォーカー(以下PW)を除く
好きなパーマネントを無償で展開することができるソーサリーです。

3マナ以上のカードを展開することでマナ加速、あるいはマナフィルターとして運用できますが
デメリットとして、対戦相手にも同様にパーマネントを展開する権利を与え
カードアドバンテージの面でキャストした側が損をしてしまいます。
スタンダードの時期には《精神力》や《ヨーグモスの取り引き》など
目的のパーマネントを出せばターン中にゲームが終わるコンボデッキで利用されていました。

面白いカードですが反面非常にくせが強くレガシーで単純に巨大なファッティを出したいだけならば
《再活性》や《死体発掘》などを利用した「リアニメイト」の方がリスクは少なく
レガシー環境の初期はあまり見かけないカードでした。

1つの利用法として、サイド後に墓地対策を取られてしまう「リアニメイト」で
墓地を経由することなくファッティを展開できることを買われ数枚仕込まれることはありましたが
中心的なメカニズムとして利用されることはなかったのです。

このカードがレガシー環境で脚光を浴びることになる要因は大きく2つあります。


まず1つ目は2010年の4月に発売されたゼンディカー・ブロックの最終エキスパンションである
エルドラージ覚醒に収録されたカード《引き裂かれし永劫、エムラクール》と言う
超弩級のファッティカードの存在です。
15マナ、15/15、滅殺6、キャスト時に《時間のねじれ》が誘発、と何もかもが規格外、と言うか
非現実的で過去前例のないクリーチャーであり
エルドラージ覚醒の目玉カードとして鳴り物入りで登場したカードでした。

レガシーではこの手のファッティは「リアニメイト」デッキで悪用されるのが通例でしたが
《エムラクール》の場合、墓地に置かれたときに自動的にライブラリー修復が誘発されてしまう為
通常のリアニメイトでは使うことができず他の利用法が模索されることになります。
この様な経緯で《実物提示教育》が注目されたのは自然な流れでした。

コンボの成立に必要なカードはわずか2枚であり
実際にキャストに必要なのは《実物提示教育》だけと言う条件の緩さは
現在、レガシーフォーマットで長らく禁止カードに制定されている《閃光》に近いものがあります。

《エムラクール》登場初期には《狩猟番》を利用してライブラリーから直接場に出すと言った
ヴィンテージ環境に存在する「オース」デッキに近いものや
《雲上の座》と《ヴェズーヴァ》を組み合わせることにより大量マナを生み出し
ハードキャストを狙うタイプも試されていましたが
安定性やスピードの面で難がありメタゲームに残ることは出来ませんでした。

もう1つの要因は同年7月の禁止改訂により《神秘の教示者》が禁止カードに指定されたことです。
あまり関係のないことのように思われるかもしれませんが
この禁止改訂がなければ《実物提示教育》は今ほど注目を浴びていなかったかもしれません。
と言うのも、この時期のレガシーの主なコンボデッキは「リアニメイト」と
ストーム系のデッキの代表格である「ANT」が二大巨頭だったからです。

どちらのデッキも仕掛けるタイミングが《実物提示教育》デッキよりも速度が早い上に
《神秘の教示者》により任意のコンボパーツをサーチすることが出来
スピードと安定性を兼ね備えた非常に高いクオリティーを実現していました。
これらのデッキに対して《実物提示教育》側が優る点と言えば
通さなくてはならないスペルが1枚だけの2枚コンボで手札を整えやすいという点のみでしたが
《神秘の教示者》が存在する限りそのアドバンテージも薄められてしまうのです。

《神秘の教示者》禁止は当時レガシー環境で突出した強さを持っていたこの2つのデッキの
支配力を下げる事が目的で指定され、相対的に他のコンボデッキに注目が集まることになります。
そしてそのようなデッキの中に《実物提示教育》を利用した瞬殺型コンボが含まれていました。

この2つの要因を背景に、《神秘の教示者》禁止直後の2010年7月に開催されたGPコロンバスで
《実物提示教育》をフィーチャーした2つのデッキがトップ8に入賞しています。

大会名:グランプリコロンバス10
日時:2010年7月31日ー8月1日
場所:アメリカ、コロンバス
参加者:1291

プレイヤー:Korey Age
最終成績:トップ8

8creatures
4《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
4《森滅ぼしの最長老/Woodfall Primus》

34spells
4《渦巻く知識/Brainstorm》
4《目くらまし/Daze》
1《残響する真実/Echoing Truth》
4《Force of Will》
3《睡蓮の花びら/Lotus Petal》
4《思案/Ponder》
3《煮えたぎる歌/Seething Song》
4《実物提示教育/Show and Tell》
4《騙し討ち/Sneak Attack》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
1《拭い捨て/Wipe Away》

18lands
3《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2《島/Island》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
1《山/Mountain》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《Volcanic Island》


sideboard
3《血染めの月/Blood Moon》
2《炎渦竜巻/Firespout》
4《紅蓮破/Pyroblast》
2《貪欲な罠/Ravenous Trap》
1《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
1《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》




《実物提示教育》と《エムラクール》だけでは枚数的な不安があるため、
1回殴れれば盤面に大きなダメージを残せる《エムラクール》の発射台として《騙し討ち》を採用し
追加のファッティとして《騙し討ち》と相性の良い《森滅ぼしの最長老》が採用されています。

現在では「スニーク・ショー」として一般的に知られているデッキの原型です。
青系のコンボの定例としてコンボパーツ以外の部分は青のドローソースとカウンターで占められ
コンボの完成をサポートします。


大会名:グランプリコロンバス10
日時:2010年7月31日ー8月1日
場所:アメリカ、コロンバス
参加者:1291

プレイヤー:Christopher Gosselin
最終成績:トップ8

4creatures
1《フェアリーの大群/Cloud of Faeries》
3《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》

36spells
4《渦巻く知識/Brainstorm》
2《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《最後の審判/Doomsday》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
4《Force of Will》
3《Lim-Dul's Vault》
1《睡蓮の花びら/Lotus Petal》
3《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
1《分かち合う運命/Shared Fate》
3《実物提示教育/Show and Tell》
1《独房監禁/Solitary Confinement》
3《呪文貫き/Spell Pierce》
3《もみ消し/Stifle》
3《思考囲い/Thoughtseize》

20lands
1《 島/Island》
3《湿地の干潟/Marsh Flats》
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《Scrubland》
3《殻船着の島/Sheldock Isle》
1《沼/Swamp》
1《Tundra》
4《Underground Sea》


sideboard
1《ハルマゲドン/Armageddon》
1《暗黒の儀式/Dark Ritual》
2《根絶/Extripate》
1《ドラゴン変化/Form of the Dragon》
3《水流破/Hydroblast》
3《虚空の力線/Leyline of the Void》
1《実物提示教育/Show and Tell》
1《断絶/Snap》
2《独房監禁/Solitary Confinement》



GPコロンバスでトップ8に入ったもう一つの《実物提示教育》デッキです。

「スニーク・ショー」と同じように《実物提示教育》で《エムラクール》を展開することもできますし
《最後の審判》と《殻船着の島》のコンボを利用して
《エムラクール》を“キャスト”して追加ターンを獲得することも出来ます。

実際のコンボ手順は非常に難解複雑なので、この場では省略させて頂きますが
場合によっては自分のライブラリーを空にした後
《分かち合う運命》を出して対戦相手のドローをロックすることもできる柔軟性の高いレシピです。
また、サイドボードにはビートダウン対策の《ドラゴン変化》が用意されており
《実物提示教育》はこれらの高カロリーなエンチャント群を展開するために用いられることもあります

稀に見る異常な高コストやリアニメイトのし難さから
実際の運用は困難だと考えられていた《エムラクール》でしたが
一度場に出てしまうと《剣を鋤に》のような通常の除去を受け付けないタフさ
ブロッカーと一緒に対戦相手のパーマネントを一掃してしまう滅殺能力
何よりも15と言うパワーの高さから決定力では右に出るものがいませんでした。

そしてこの《エムラクール》をあまりにも簡単に展開してしまう
《実物提示教育》は凶悪なコンボカードとして一躍注目を集めることになります。
主流となったのはコンボ手順がシンプルで必要パーツの少ない「スニーク・ショー」でしたが
その他にも様々なカードとの併用でレガシー環境を賑わしていくことになります
その中でも特に有力だったのが《集団意識》を利用したコンボデッキでした。


大会名:グランプリプロビデンス11
日時:2011年5月28−29日
場所:アメリカ、プロビデンス
参加者:1179

プレイヤー:Bryan Eleyet
最終成績:準優勝

3creatures
3《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》

39spells
4《渦巻く知識/Brainstorm》
3《Force of Will》
3《厳かなモノリス/Grim Monolith》
4《集団意識/Hive Mind》
3《直観/Intuition》
3《精神的つまづき/Mind Misstep》
2《誤った指図/Misdirection》
4《否定の契約/Pact of Negation》
3《タイタンの契約/Pact of the Titan》
4《思案/Ponder》
4《実物提示教育/Show and Tell》
2《召喚士の契約/Summoner's Pact》

19lands
4《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2《裏切り者の都/City of Traitors》
1《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
4《島/Island》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《Volcanic Island》

sideboard
1《Force of Will》
4《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
3《セファリッドの女帝ラワン/Llawan, Cephalid Empress》
1《精神的つまづき/Mental Misstep》
3《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》
3《貪欲な罠/Ravenous Trap》




元々はエクステンデッド由来のデッキで、高速で《集団意識》を出し、コストが支払えなかった場合
問答無用で敗北する各種《契約》呪文を相手に押し付けて勝利を目指します。

活躍の場をレガシーに移すと《古えの墳墓》のような2マナランド
《厳かなモノリス》のような優秀なマナ加速に加えて、《実物提示教育》を展開手段の1つとして獲得し
更には《エムラクール》までを1つのパッケージとして採用しています。
他の《実物提示教育》+《エムラクール》デッキとは異なる点は
戦闘によらない勝利手段として《集団意識》のコンボを搭載されているため
《Karakas》や《忘却の輪》のような《実物提示教育》にとってガンとなるカードを回避したり
《平和の番人》のような攻撃制限を設けるカードに対しても有利に立ち回れます。

また逆に言えば《エーテル宣誓会の法学者》のようなコンボ対策カードを出されていても
《エムラクール》を展開することで容易に盤面をひっくり返すことが出来ます。
《実物提示教育》の性質を活かした柔軟なデッキだと言えるでしょう。


この様に《エムラクール》の登場によって《実物提示教育》と言うカードが
一躍トーナメントクラスのカードとして認識されるまで昇華されました。


新世代のコンボデッキとして一世を風靡した「スニーク・ショー」でしたが
上記にも挙げた通り、勝利手段を最終的にはファッティによるビートダウンに依存しているのが
このデッキの1つの弱点でもあります。

情報が流通するに連れて《Karakas》や《忘却の輪》
はたまたバウンス能力を持つPW《精神を刻む者、ジェイス》によって
《エムラクール》を対処する事が可能だということが認識されると
それを逆手にプロテクション(すべて)という掟破りの除去耐性を持つ《大祖始》が
第二のファッティとして採用されることが多くなります。

しかし、この《大祖始》にしても黒の布告系除去によって《エムラクール》ともども対処可能であったり
場合によっては《殴打頭蓋》とのダメージレースで負けてしまったりと
盤面制圧力でやや難のあるカードでした。

また《神秘の教示者》が禁止された後も尚コンボデッキの雄として環境に影響力を持っていた
「ANT」と比較すると「スニーク・ショー」はスピードで若干劣る面があり
メタゲーム上で活躍するデッキであっても支配的な立ち位置というにはほど遠いのが実際の状況でした。

レガシーで活躍するのに充分なデッキパワーを持ちながらも
やや不幸な境遇に見舞われていたそんな「スニーク・ショー」でしたが
2012年の5月、ついに悪魔が救いの手を差し伸べることになります。
アヴァシンの帰還での《グリセルブランド》の登場です。

大会名:日本レガシー選手権12
日時:2012年6月24日
場所:神奈川県横浜
参加者:356

プレイヤー:Yasuda Masayuki
最終成績:トップ8

8creatures
4《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
4《グリセルブランド/Griselbrand》

33spells
4《渦巻く知識/Braistorm》
4《Force of Will》
3《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
2《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
3《水蓮の花びら/Lotus Petal》
4《思案/Ponder》
2《定業/Preordain》
4《実物提示教育/Show and Tell》
4《騙し討ち/Sneak Attack》
3《もみ消し/Stifle》

19lands
2《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2《裏切り者の都/City of Traitors》
3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《島/Island》
1《山/Mountain》
4《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《Tundra》
3《Volcanic Island》


sideboard
1《解呪/Disenchant》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《金粉のドレイク/Gilded Drake》
3《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
1《紅蓮破/Pyroblast》
3《紅蓮地獄/Pyroclasm》
1《赤霊破/Red Elemental Blast》
3《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》




7/7、飛行、絆魂と恵まれた基本能力に加えて7点のライフを支払う事により
7枚のカードをドローできる《グリセルブランド》は現在禁止カードに指定されている
《ネクロポーテンス》や《ヨーグモスの取り引き》を彷彿とさせるドロー能力から
スポイラーに登場するやいなや、当初からレガシー界隈では注目の的でした。

クリーチャーであることを利用し「リアニメイト」デッキでの利用が見込まれましたが
《大祖始》の代替役として「スニーク・ショー」でもテストされることになります。

そして《グリセルブランド》の登場により、不遇な境遇であった「スニーク・ショー」は
一躍レガシー環境のスターダムへとのし上がって行きます。
《エムラクール》や《大祖始》と違って明確な除去耐性や破壊力を持つわけではありませんが
その脅威的なドロー能力によって除去から身を守るためのカウンターを確保出来ますし
仮に除去されてしまってもドローした7枚から即座に次の行動に移ることも可能です。



従来の「スニーク・ショー」に欠けていたコンボ後の持久力を付与し
一度場に出てしまえば幾らでもカウンターをつぎ込めるので他のコンボに対する耐性も向上しました
最速の《騙し討ち》から戦場に出てドロー能力を起動して《水蓮の花びら》と《エムラクール》を探し
ターン中に22点分のダメージを叩き出すという離れ業を見せることも少なくはありません。

同じく《グリセルブランド》を利用する「リアニメイト」デッキと比較すると
《再活性》によってライフ面での過剰なリスクを背負わずに済むのも1つのメリットだと言えます。

またラヴニカへの回帰が発売して以降は《死儀礼のシャーマン》と言う
メインボードから採用しやすい墓地対策が流行したこともあり
現在のレガシー環境のコンボデッキの筆頭候補に「ANT」や「リアニメイト」ではなく
この「スニーク・ショー」を挙げるプレイヤーも少なくはありません。

コンボデッキとして良い意味での単純さをもつ「スニーク・ショー」ですが
このデッキ以外にも《実物提示教育》の利用法があることは前回の「集団意識」でも紹介しました。
《エムラクール》との組み合わせの手軽さもあって意外な所で利用されることもあります。

大会名:Star City Games.com - Legacy Open Providence
日時:2012年10月14日
場所:アメリカ、プロビデンス
参加者:175

プレイヤー:Jeremiah Rudolph
最終成績:準優勝

7creatures
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
1《真実の解体者、コジレック/Kozilek, Butcher of Truth》
4《原始のタイタン/Primeval Titan》
1《無限に廻るもの、ウラモグ/Ulamog, the Infinite Gyre》

28spells
4《渦巻く知識/Brainstorm》
1《Candelabra of Tawnos》
4《輪作/Crop Rotation》
4《探検の地図/Expedition Map》
3《真髄の針/Pithing Needle》
4《撤廃/Repeal》
4《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
4《実物提示教育/Sensei's Divining Top》

25lands
1《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
4《雲上の座/Cloudpost》
1《ウギンの目/Eye of Ugin》
1《Glacial Chasm》
4《微光地/Glimmerpost》
1《島/Island》
4《霧深い雨林/Misty Rainforest》
4《Tropical Island》
4《ヴェズーヴァ/Vesuva》
1《Karakas》


sideboard
3《虚空の杯/Chalice of the Void》
2《呪われたトーテム像/Cursed Totem》
4《狼狽の嵐/Flusterstorm》
3《ファイレクシアの破棄者/Phyrexian Revoker》
1《The Tabernacle at Pendrell Vale》
2《贓物の学者、ヴェンセール/Vender, Shaper Savant》




2種類目の神座の土地タイプを持つ《微光地》の登場により
《ヴェズーヴァ》と合わせて実質12枚のポストを利用できるようになった
通称「12ポスト」と呼ばれるデッキです。

《輪作》や《探検の地図》といった土地サーチ呪文の恩恵を受けて大量のマナを生成し
《エムラクール》を始めとするエルドラージ・クリーチャーのハードキャストを狙うデッキですが
サブプランとして《実物提示教育》が採用されています。
特殊地形を大量に並べるデッキの共通の弱点として
環境に《不毛の大地》と言う手軽な特殊地形対策があることが挙げられますが
この「12ポスト」もその被害を大きく被るデッキの1つです。

その対策として、通常はサイドボードから利用されることが多い
《真髄の針》をメインボードに取っていますが
《実物提示教育》を採用することで大量マナを経由せずに直接《エムラクール》を場に出したり
相手の想定よりも早い段階で展開することができるようになっています。
また、一度神座を並べ始めると並大抵のデッキでは歯が立たない様な
高マナ域クリーチャーの連打という異次元手法で攻めることができるデッキなので
《実物提示教育》から《原始のタイタン》を場に出して
早期に神座をかき集める戦略を肯定できることも1つの強みだと言えるでしょう。



2012年には《実物提示教育》の価値を更に引き上げるカードが他にも登場しています。
基本セットであるMagic2013で登場した青のエンチャント《全知》がそれです。

呪文のマナコストがすべて0になるという馬鹿馬鹿しいほど強力なカードで
その分本体である《全知》には10マナという非常に重いマナコストを要求されます。
しかし、この手の派手な能力を持ちつつ重いコストを持つパーマネントが
必然的に《実物提示教育》と相性が良いことは既に知られており
登場してすぐに《全知》を採用した《実物提示教育》デッキが開発されることになります。

黎明期は《エムラクール》や《グリセルブランド》を《全知》の能力でキャストしたり
《燃え立つ願い》によって《洞察力の花弁》というマニアックなカードをシルバーバレットして
任意の回数キャストした後にストーム呪文で勝負を決めるタイプが流行しましたが
現在ではギルド門侵犯で登場した《無限への突入》を利用したタイプが主流になりつつあるようです。

大会名:グランプリストラスブール13
日時:2013年4月13−14日
場所:フランス、ストラスブール
参加者:1363

プレイヤー:Jean-Mary Accart
成績:初日全勝

1creatures
1《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》

39spells
4《渦巻く知識/Brainstorm》
3《狡猾な願い/Cunning Wish》
3《ドリーム・ホール/Dream Halls》
4《無限への突入/Enter the Infinite》
4《Force of Will》
1《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
4《全知/Omniscience》
3《否定の契約/Pact of Negation》
4《思案/Ponder》
4《定業/Preordain》
1《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》
4《実物提示教育/Show and Tell》

20lands
4《裏切り者の都/City of Traitors》
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
10《島/Island》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》


sideboard
3《防御の光網/Defense Grid》
1《エラダムリーの呼び声/Eladamri's Call》
1《直観/Intuition》
3《神聖の力線/Leyline of Sanctity》
1《有毒の蘇生/Noxious Revival》
1《否定の契約/Pact of Negation》
1《蟻の解き放ち/Relese the Ants》
1《急流/Rushing River》
1《サファイアの魔除け/Sapphire Charm》
1《殺戮の契約/Slaughter Pact》
1《計略縛り/Trickbind》




従来の《実物提示教育》を利用したデッキと比較すると
《エムラクール》の枚数が1枚しか採用されてなかったり
メインボードから《否定の契約》が取られていたりと大分戦略が異なることが伺えます。

《無限への突入》は自分のライブラリー全てを引ききると言う
《エムラクール》や《全知》と同レベルに狂ったソーサリー呪文です。
当然、前例に習って12マナという高コストが設定されており
これをキャストするために《全知》に加えて《ドリーム・ホール》が採用されています。


組み合わせで書き出すと、

実物提示教育+引き裂かれし永劫、エムラクール
実物提示教育+全知+無限への突入
実物提示教育+ドリーム・ホール+無限への突入
ドリーム・ホール+無限への突入


のいずれからでもコンボが成立し、もし《エムラクール》や《無限への突入》が手札になかったとしても
《全知》が出ている状況だと《渦巻く知識》などのドロースペルから
次のドロールスペルを連鎖的にキャストしてコンボパーツを探しにいけるので
見切り発車になってもある程度の確度でコンボを遂行することができます。

一度《無限への突入》をキャストさえしてしまえば《Force of Will》や
《否定の契約》と言った確定カウンターで相手の妨害をいっさい受け付けず
安心してコンボを続けられるようになります。
ライブラリーが手札になり《全知》によって全ての呪文がフリースペルになるので
フィニッシュ手段には様々な手段が用いられますが
このデッキリストではライブラリーを《エムラクール》が1枚だけにした上で
《狡猾な願い》から《蟻の解き放ち》を引っ張り、激突によって好きなだけキャストすると言う
奇想天外な方法が採用されています。

《実物提示教育》自体もそうなのですが、カードプールの広がることにより
意外なカードの、意外な利用法が見つかるのは如何にもレガシーらしくて面白いです。



さて、如何だったでしょうか?
各種エルドラージを始め、《全知》《無限への突入》と言った超大型呪文が連発した
派手なコラムになってしまいました。
また《実物提示教育》という1枚のカードに焦点を当てたため
多種類のバリエーションを紹介することになり少し判り難い文章になってしまったかもしれません。
その場合はコメントの方までご意見を頂けたら、これからのコラムの参考とさせて頂きますので
よろしくお願いします。

では皆さんの良いレガシーライフを祈って!!



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すごく分かりやすいですね!

ありがとうございます!

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