【コラム】ANTの歴史
梅雨に入りじめじめした洗濯物に取り囲まれて生活をしているぐーんです。
今回はそんな梅雨の鬱陶しさを吹き飛ばす爽快なコンボデッキ「ANT」の歴史を紹介していきます。
レガシーでも有数のポテンシャルを持ったデッキですが、その歴史は一筋縄ではいかず
様々な栄光と受難に彩られています。
「ANT/Ad Nauseam Tendrils/Ad Storm」
の歴史を見る前に、ストームについて簡単におさらいしてみましょう。
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《ストーム/Storm》というキーワード能力が初めて世に初めて登場したのは
レガシーがフォーマットとして成立する前の2003年の<スカージ>の時でした。
ターン中に唱えられた呪文の数を参照する画期的な能力で
コンボへの利用の可能性は発表された当初から噂されていました。
特に《精神の願望》は『マナ加速』『コスト軽減』『フリースペル』など
相性の良い各種呪文が存在していたこともありエクステンデッドで一大勢力を築くことになります。
エクステンデッドの環境以上に融通が利くマナ加速呪文が腐るほど存在していたType1.0(現ヴィンテージ)や
レガシーの前身であるType1.5でその存在が許されるはずもなく
トーナメントで使用可能になる日から禁止・制限の指定を受ける怪挙を成し遂げたことでも有名です。
レガシー環境黎明期にストームを利用したデッキは
現在の「ハイタイド」の原型とも言える「ソリダリティ(リセット・ハイタイド)」や
すぐ後に紹介する「IGGy-Pop」が存在しましたが、Type1.5から引き続いて
《精神の願望》が禁止されていたこともあって目立った存在ではありませんでした。
同じエターナル環境でもヴィンテージ環境では「ロング・デック」や「ドロー7」と言う名前で
ストームデッキが一大勢力を築いていましたが
それらの成立には大量のサーチスペルや《Wheel of Fortune》を初めとした強力なドローソースが不可欠でした
実戦向けのサーチスペルが《神秘の教示者》を除き軒並みに禁止されていたレガシー環境では
似たような構造のデッキを組むのが困難だったのです。
現在の「ANT」のルーツを考えるときにディセンションで登場した《冥府の教示者》を外すことはできません。
単体で使うにはやや癖のあるサーチカードですが、既にヴィンテージで制限カードに指定されて注目を浴びていた
《ライオンの瞳のダイアモンド》と合わせて使うことによって
元祖教示者カードである《Demonic Tutor》と同等の働きをすることが判明します。
このシナジーを組み込むことによって一気にメタゲームの中央に切り込んでいったのが「IGGy-Pop」でした。

大会名:レガシー選手権06
日時:2006年8月11日
プレイヤー:Ben Roberts
最終結果:トップ8入賞
//Spells-45
4《渦巻く知識/Brainstorm》
4《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual>
4《不正利得/Ill-Gotten Gains》
4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
4《虚空の力線/Leyline of the Void》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
3《防御の光網/Defense Grid》
3《留意/Mental Note》
3《神秘の教示者/Mystical Tutor》
2《直観/Intuition》
1《残響する真実/Echoing Truth》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
//Lands-15
4《汚染された三角州/Polluted Delta》
3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
1《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
3《島/Island》
2《沼/Swamp》
2《Underground Sea》
Sideboard
3《虐殺/Massacre》
3《誤った指図/Misdirection》
3《金属モックス/Chrome Mox》
2《残響する真実/Echoing Truth》
2《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
1《防御の光網/Defense Grid》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
ラブニカブロック以前の「IGGy-Pop」は《直観》で3枚の《不正利得》をサーチし
《暗黒の儀式》や《ライオンの瞳のダイアモンド》等のマナ加速を絡めて
1ターンの間に何度も《不正利得》をキャストして大量のストームを生成するタイプが主流でした。
この形は干渉手段を持たないビートダウンには滅法強かったのですが
対戦相手が青いデッキを使っていた場合、《不正利得》によってカウンター呪文を回収されると
その時点でコンボがストップしてしまうという致命的な弱点が存在していました。
しかし《虚空の力線》を導入することにより《不正利得》を一方的な手札破壊として利用できるようになり
《冥府の教示者》を獲得したことによってデッキの完成度が底上げされたのがこのデッキレシピになります。
もちろん弱点が無いわけではなく、キーカードの《不正利得》が墓地に依存するカードである関係上
墓地対策に対して非常に弱いのですが、この時期には《納墓》がまだ禁止カードだったり
《黄泉からの橋》《タルモゴイフ》といった墓地を利用する強力カードがまだ刷られていなかった為
現在と比較してプレイヤーの間で墓地に対する意識が薄かったことも成功の秘訣でした。
実際「IGGy-Pop」の活躍後は《トーモッドの墓所》がサイドボードの定番カードとなり
その活躍の場は狭まってしまいます。
有名でなかったことが1つの強みであった「IGGy-Pop」でしたが
一度その弱点が暴かれると対処法もあるということが認知されていきました。
墓地に依存し過ぎると言う弱点を克服するため
様々な調整が施され、従来とは異なる構成のデッキが登場することになります。
それが「The Epic Storm(TES)」です。
大会名:The Mana Leak Open 2 Day1
(参考URL http://www.mtgthesource.com/forums/showthread.php?5348-Metagame-Breakdown-The-Mana-Leak-Open-2-Day-1-Top8-decklists-Metagame-Breakdown)
日時:2007年3月3日
プレイヤー:Bryant Cook
最終成績:優勝
Creatures-4
4《ザンティッドの大群/Xantid Swarm
Spells-45
4《渦巻く知識/Brainstorm》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《暗黒への突入/Plunge into Darkness》
4《炎の儀式/Rite of Flame》
4《燃え立つ願い/Burning Wish》
4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
4《金属モックス/Chrome Mox》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
3《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
2《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
2《巣穴からの総出/Empty the Warren》
1《不正利得/Ill-Gotten Gains》
1《先細りの収益/Diminshing Returns》
Lands-11
4《宝石鉱山/Gemstone Mine》
4《真鍮の都/City of Brass》
2《知られざる楽園/Undiscovered Paradise》
1《烏羅未の墳墓/Tomb of Urami》
Sideboard
4《闇の腹心/Dark Confidant》
2《防御の光網/Defence Grid》
1《強迫/Duress》
1《不正利得/Ill-Gotten Gains》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
1《先細りの収益/Diminshing Returns》
1《巣穴からの総出/Empty the Warren》
1《地震/Earthquake》
1《溶解/Meltdown》
1《破壊放題/Shattering Spree》
1《平穏/Tranquility》
「IGGy-Pop」との最大の変更点は3色目として赤が採用されていることです。
当時のスタンダード環境でも「ドラゴンストーム」を成立させた時のらせんブロックですが
レガシーで注目されたの、早い段階で大量のゴブリントークンを生み出す《巣穴からの総出》でした。
赤の採用理由はそれだけではなく、《暗黒の儀式》に匹敵するマナ加速である《炎の儀式》
追加のサーチとして機能する《燃え立つ願い》が採用され、爆発力に特化されたデッキ構成になっています。
「IGGy-Pop」と同じく《不正利得》のギミックを取り入れていますが
こちらではあくまでコンボのサポートとして《先細りの収益》との併用である点も重要な違いです。
さらに《燃え立つ願い》を活用するため、いわゆるウィッシュボードが採用され
幅広い局面への対応力も持ち合わせているのも特長です。
しばらくの間は「IGGy-Pop」と併存していましたが、速度や、その汎用性の高さから次第に
「TES」がレガシーのストームデッキの主流になり「IGGy-Pop」は「Fetchland Tendrils」と呼ばれるようになります
《相殺》+《師範の占い独楽》という天敵は存在したものの、マナ加速やカウンター対策
ドローソースなど、細かい点でマイナーチェンジを繰り返しながら「TES」はメタゲームの一角に居座り続けます
そしてストームデッキがさらなる進化を遂げるのが2008年にアラーラの断片が発売された時期でした。
このセットに収録されていた《むかつき》がキーカードです。

いかにも黒らしいハイリスク・ハイリターンなドローカードですが、デッキの構成を低マナ域に偏重することによって無理なく大量のカードを手札に加えることができます。《むかつき》を採用したストームデッキは《むかつき/Ad Nauseam》と《苦悶の触手/Tendrils of Agony》の頭文字を取って「ANT」と呼ばれるようになりました。
大会名:岡山レガシーオープン
日時:2008年11月22日
プレイヤー:齋藤悠
最終成績:優勝
0creatures
//Spells-47
4《渦巻く知識/Brainstorm》
4《燃え立つ願い/Burning Wish》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《強迫/Duress》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
4《神秘の教示者/Mystical Tutor》
4《炎の儀式/Rite of Flame》
3《金属モックス/Chrome Mox》
2《モックス・ダイアモンド/Mox Diamond》
2《むかつき/Ad Nauseam》
2《冥府の教示者/Infenal Tutor》
2《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
2《オアリムの詠唱/Orim's Chant》
2《否定の契約/Pact of Negation》
//Lands-13
4《宝石鉱山/Gemstone Mine》
3《血染めのぬかるみ/Bloodstained Mire》
3《汚染された三角州/Polluted Delta》
1《Underground Sea》
1《Volcanic Island》
1《Badlands》
Sideboard
3《破壊放題/Shattering Spree》
2《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
1《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1《先細りの収益/Diminishing Returns》
1《巣穴からの総出/Empty the Warren》
1《外殻貫通/Hull Breach》
1《不正利得/Ill-Gotten Gains》
1《オアリムの詠唱/Orim's Chant》
1《否定の契約/Pact of Negation》
1《紅蓮地獄/Pyroclasm》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
従来であれば《不正利得》や《先細りの収益》が入っていたスロットに《むかつき》が投入されています。
墓地に依存してしまう《不正利得》や、相手にカウンターを献上してしまう可能性がある
《先細りの収益》と比較すると《むかつき》は充分なライフさえあれば
低リスクでコンボがスタートできるのが魅力です。
メインデッキの平均マナコストは0.8に抑えられ、仮にライフ20から《むかつき》をキャストした場合
(雑に計算して)24枚のカードを手札に加えることが出来ます。
フィニッシャーである《苦悶の触手》や《巣穴からの総出》も《燃え立つ願い》経由を前提にし
サイドボードに移されデッキの総マナコストが少しでも少なくなるような工夫がされている点も興味深いです。
「ANT」の登場以降はレガシーフォーマットで単に「ストームデッキ」と言うと
《むかつき》を採用したこのデッキを指すことが多くなりました。
「IGGy-Pop」「TES」「ANT」とストームデッキの発展の様子を見てきました。
どのデッキも大量のマナ加速によって余剰マナとストームを稼ぎ
フィニッシュとなるストーム呪文につなげていくという動きは共通していますが
使用できるカードの違いで大きく構成を変えてきているのが分かります。
「ANT」はレガシーの数あるデッキの中でも最強にもっとも近いと言われ
今現在でも一線級の活躍を続けています・・・とここで筆を置ければ簡単なのですが
実際には「ANT」の歴史はここからが本番だったりします。
「ANT」は高い柔軟性と、一瞬でゲームを決める高速性を両立させたデッキとして
一時期は間違いなくレガシー最強のデッキと謳われていました。
しかし「出る杭」ではありませんが、環境で突出して強いデッキが存在すればプレイヤー、場合によっては
マジックの製造元であるウィザーズの注目を集めないわけにはいきません。
「ANT」の受難はいくつかの段階に分けられますが、簡単に分類すると
「ルール改定および禁止改訂」
「苦手デッキ・カードの台頭」
の2つに分けられます。
■「ルール変更および禁止改訂」
最初に紹介するのはマジックそのもののルール変更や、フォーマットの禁止改訂により
「ANT」がそのデッキパワーを制限されていく過程です。
1つめは2009年の基本セット2010発売に伴うルール変更、いわゆるM10ルールの導入です。
マナ・バーンの廃止や、ダメージスタックの廃止など、今となってはもはや懐かしく感じもする変更ですが
その中の1つにマナプールについてのルール変更があります。
それまでは各フェイズごとに消滅していたマナプールが、各ステップごとの消滅になったのが変更内容です。
他のルール変更に比べると一見地味な変更に見えますが
「ANT」にとっては《ライオンの瞳のダイアモンド》の使い勝手が大きく変わる変更でした。
それまで使われていたテクニックの一つで
アップキープステップに《ライオンの瞳のダイアモンド》起動→ドロー後《むかつき》キャスト!!
という挙動が不可能になったのです。
M10ルールの導入自体はゲーム全体の直観と矛盾するルールの合理化が目的でしたが
「ANT」の受けた不利益は小さくはありませんでした。
そして2つ目が、2010年7月1日付けで発効された《神秘の教示者》の禁止指定です。
ウィザーズ社の禁止カードに対するポリシーによると、フォーマットを丸ごと支配しうるデッキ
レガシーフォーマットで具体的に言うと
『ゲーム開始から、2ターン以内に安定して勝利することが出来るデッキ』に対しては
何らかの措置を行うことがあるようです。
そして《神秘の教示者》が禁止の是非の俎上に上げられたのは単純に「ANT」で使われていただけでなく
同時期から存在していたコンボデッキ「リアニメイト」でも利用されていたのが大きな理由でした。
スペルを主体とするこれら2つのデッキで《神秘の教示者》はコンボスピードを加速させるだけに止まらず
対戦相手が用意するコンボ対策に対しての更なる対策手段(《実物提示教育》や《拭い捨て》)に容易に
アクセス出来、デッキ全体の柔軟性に寄与するという大役を担っていました。
実際に禁止直前に行われたGP:マドリードでは
上位4名中、3名が《神秘の教示者》を利用したコンボデッキを利用しています。
これら2つの要因、特に後者の禁止改訂によって「ANT」のデッキパワーは大きく制限されました。
プレイヤー側としても禁止カードの制定は喜ぶべき事態とは言えませんが
当時の「ANT」がどれだけの強さを持っていたかを物語るエピソードだと言えます。
しかし、このような逆境に置かれながらも、「ANT」はなおも一線級のデッキとして活躍を続けます。
《神秘の教示者》禁止後に初めて行われたプレミアイベントであるGP:コロンバスでは
<Bryant Cook>が《神秘の教示者》の代わりに《燃え立つ願い》を投入した形の「ANT」を持ち込んで
見事トップ8に入賞しています。
■「苦手デッキ・カードの台頭」
前述のルール変更、禁止改訂がウィザーズによる「上から」の影響だとすれば
こちらで紹介するのはプレイヤーの間で「ANT」が意識された結果による影響だといえます。
レガシーというメタゲームがある以上、特定のデッキが活躍すればするほど
そのデッキへの締め付けが厳しくなるのはマジックでは珍しくありません。
ここでは「ANT」に対して影響を与えたカードを3枚紹介します。
1枚目は《相殺/Counterblance》。

《師範の占い独楽》との組み合わせによってソフトロックを形成するカードとして有名ですが
マナ加速やドローソースなどがほとんど0~1マナ域に集中する「ANT」にとっては非常に厄介な代物です。
特に《タルモゴイフ》を採用してクロックパーミッションの形を取る「Counter Top Goyf(CTG)」に対しては
じっくりと構える余裕もありませんでした。
「CTG」がトップメタに位置していた2008/10年頃は「ANT」も大きな変遷を迎えた時期で
《神秘の教示者》の有用性が確かめられたのもこの時期でした。
2枚目は《精神的つまづき/Mental Misstep》です。

このカードはレガシー環境を大きく歪めたことで有名ですが「ANT」もそのご多分に漏れず
前方確認の《強迫》やコンボの初動の《暗黒の儀式》をあっさり拒絶されるなど散々な目に遭っていました。
《精神的つまづき》がトーナメントで使えた時期は「ANT」に限らず
従来レガシーらしいとされていたデッキほどこの0マナカウンターの影響を受けやすく
活躍の場を失っていたことも書き加えておきましょう。
そして3枚目が《スレイベンの守護者、サリア》です。

それまでも対コンボで役立つカードとして《エーテル宣誓会の法学者》や《ガドック・ティーグ》など
いわゆるヘイトベアが有名でした。
しかし《サリア》は他のヘイトベアとは異なり、コンボ以外にも、スペル主体のコントロールに対しても
強い抑止力になりえた点で抜群の汎用性を持っていました。
直前のイニストラードで《炎の中の過去》を獲得し強化されていた「ANT」でしたが
《サリア》をメインから採用した中速ビートダウン「Maverick」が流行するようになると
かつての環境最強という看板を掲げることはできなくなります。
(しかしこの「Maverick」にしても次のセットで《終末》が登場するとトップメタの座を追われてしまうのもメタゲーム的には非常に面白い現象です。閑話休題)
少し長くなってしまいました。最後に最近成績を残している「ANT」をみて今回は終わりとします。
大会名:Star City Games Legacy Open at St.Louis
日時:2013年6月9日
プレイヤー:Grant Wilkinson
最終成績:5位
//Spells-45
4《渦巻く知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《定業/Preordain》
4《陰謀団の儀式/Cabal Ritual》
4《暗黒の儀式/Dark Ritual》
4《強迫/Duress》
4《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4《冥府の教示者/Infernal Tutor》
4《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
2《陰謀団式療法/Cabal Therapy》
1《むかつき/Ad Nauseam》
1《炎の中の過去/Past in Flames》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
//Lands-15
4《汚染された三角州/Underground Sea》
3《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《宝石鉱山/Gemstone Mine》
2《沼/Swamp》
1《島/Island》
1《Volcanic Island》
Sideboard
4《突然の衰微/Abrupt Decay》
3《花の絨毯/Carpet of Flowers》
2《蒸気の連鎖/Chain of Vapor》
2《殺戮の契約/Slaughter Pact》
1《陰謀団式量法/Cabal Therapy》
1《苦悶の触手/Tendrils of Agony》
1《Tropical Island》
1《Karakas》
状況によって最適解をサーチできるもののやや冗長な《燃え立つ願い》はオミットされ
サーチカードは《冥府の教示者》4枚に抑えられています。
その代わりに、4種16枚と大量に用意されたドローソースでデッキを迅速に掘り下げていく形に変化しました。
最近のもので注目すべきカードは、《サリア》の段で少し書いていますが
イニストラードで登場した《炎の中の過去》です。
簡単に説明するとインスタント・ソーサリー限定の《ヨーグモスの意思》とでも言うべきカードでしょうか。
《炎の中の過去》自体にフラッシュバックがついているため、《ライオンの瞳のダイアモンド》との相性もよく
ライフを詰められると使いにくくなる《むかつき》と状況によって使い分けることが出来ます。
サイドボードに目を移すと<ラブニカへの回帰>で登場した万能パーマネント破壊呪文
《突然の衰微》が採用されているのも特徴的です。
《相殺》や《サリア》を始めとするヘイトベアに対して相手のカウンターに臆することなく
気にせずに対処可能な点が買われての採用で、実戦でも八面六臂の活躍をしているようです。
如何だったでしょうか。
「ANT」の歴史は様々な紆余曲折を経ていますが、その分ファンも多く
レガシー環境そのものが無くならない限り決して消えることのないアーキタイプの1つだと思っています。
今回の記事でその魅力を少しでもお伝えできたならば幸いです。
では皆さんの良いレガシーライフを祈って!!
(ぐーん/記者ブログ)
今回のコラムもとても分かりやすかったです!
青白石鍛冶、実物提示教育もとても参考になりました!
あまりプレイをする時間も無く、地元に帰る時のみ復帰するペーパープレイヤーなので、
デッキの作成意図が分かる此方のコラムはとても丁寧で教科書のように分かりやすいです。
いつの日かリアニメイトがテーマになることを期待しております...!