【Legacy】Eternal Party2019メタゲーム解説【META GAME BREAK DOWN】
by ttw

エターナルパーティー大阪に参加した方、ジャッジ、スタッフの皆様お疲れ様でした。無事終了してほっとしています。これも皆様のご協力のおかげです。ありがとうございます。
さて、今週末には東京でMMM Finalsとエターナルパーティーが開催されます。BIGMAGICのTwitterによると定員に達していたエターナルパーティーは増員が決定したそうです。定員226名のところを296名まで増員したそうなので一次予約にもれた方はお早めにご予約ください。今がチャンスですよ!
MMM Finals 2019&Eternal Party 2019 特設ページ(外部リンクです)
ではそろそろ本題に入りましょう。まずはTwitterで先行予告していた現環境を騒がせる《アーカムの天測儀》、《王冠泥棒、オーコ》、《夏の帳》のエターナルパーティー大阪での使用枚数を発表します。
《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》 | 123枚 |
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》 | 213枚 |
《夏の帳/Veil of Summer》 | 221枚 |
3枚の中で最も使用されたのは《夏の帳》でした。やはり1マナと軽いことが多くのデッキで採用された理由でしょうか。度々「禁止になるのでは?」と囁かれるこれらのカードですが、すぐさま禁止になることはないようです。一昨日に禁止改定がありレガシーに変更はありませんでした。少なくとも今週末のエターナルパーティー2019東京はこのままの環境です。
・メタゲームブレイクダウン


Top16のデッキリストはこちら(外部リンクです)
奇跡


Top32に最も多く入ったアーキタイプです。バリエーションは《アーカムの天測儀》を入れて赤と緑を足した4色タイプが7割を占めました。《王冠泥棒、オーコ》に加えてミラーマッチで強力な《紅蓮破》と《夏の帳》が使えることが支持された理由のようです。しかし、ジェスカイカラーの使用者もいてこちらのタイプもTop32に残っています。
デルバー


デルバーデッキの合計使用者は54人。全体の20%を占め最大勢力となりました。この中で最も勝率が高かったのはティムールデルバーでした。ティムールデルバーは18人が使用し《王冠泥棒、オーコ》の採用枚数は0~3枚と様々でしたが、Top32に残ったリストの全てで《王冠泥棒、オーコ》は3枚使用されていました。またクリーチャー構成も《秘密を掘り下げる者》《戦慄衆の秘儀術師》《若き紅蓮術士》《わめき騒ぐマンドリル》の4種類が共通して採用されていました。
参考リスト
12位 Yamaguchi Minami
デッキ名:RUG Delver
土地
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4《Volcanic Island》
3《Tropical Island》
4《不毛の大地/Wasteland》
クリーチャー
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
3《戦慄衆の秘儀術師/Dreadhorde Arcanist》
3《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》
1《厚かましい借り手/Brazen Borrower》
1《わめき騒ぐマンドリル/Hooting Mandrills》
スペル
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
2《定業/Preordain》
4《稲妻/Lightning Bolt》
1《稲妻の連鎖/Chain Lightning》
1《マグマの陥没孔/Magmatic Sinkhole》
4《意志の力/Force of Will》
4《目くらまし/Daze》
2《否定の力/Force of Negation》
3《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
サイドボード
1《水流破/Hydroblast》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
2《外科的摘出/Surgical Extraction》
3《紅蓮破/Pyroblast》
2《自然への回帰/Return to Nature》
2《森の知恵/Sylvan Library》
2《夏の帳/Veil of Summer》
1《イゼットの静電術師/Izzet Staticaster》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
逆にURデルバーはTop32に残れず苦戦したことが見て取れます。要因は色々考えられるのですがティムールデルバーの《王冠泥棒、オーコ》が原因だと思われます。同じアーキタイプの中でも《王冠泥棒、オーコ》を使用できるかで明暗が分かれた形になりました。
URデルバーでは大半のリストで《厚かましい借り手》が採用されていました。果敢用のスペルカウントを減らさずにクリーチャーの枚数を確保できるのでデッキの動きに合致していました。またマリットレイジなどの厄介なカードをバウンスするのにも重宝されていました。
SnT
トップメタであるバントミラクルに対して強いアーキタイプです。今回のスイスラウンド上位卓ではSnTに有利なメタゲームが出来上がっており、最大勢力であるデルバーを倒して勝ち上がったミラクルやエルフ、Landsに対して着実に勝ちを重ねたようです。
優勝 Fukudome Yuu
デッキ名:タツオムニ
土地
3《Volcanic Island》
3《冠雪の島/Snow-Covered Island》
3《古えの墳墓/Ancient Tomb》
2《裏切り者の都/City of Traitors》
2《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
2《霧深い雨林/Misty Rainforest》
2《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
2《汚染された三角州/Polluted Delta》
クリーチャー
3《グリセルブランド/Griselbrand》
3《引き裂かれし永劫、エムラクール/Emrakul, the Aeons Torn》
スペル
4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《意志の力/Force of Will》
4《実物提示教育/Show and Tell》
3《狡猾な願い/Cunning Wish》
4《水蓮の花びら/Lotus Petal》
2《呪文貫き/Spell Pierce》
1《定業/Preordain》
2《衝動/Impulse》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
3《全知/Omniscience》
3《騙し討ち/Sneak Attack》
サイドボード
2《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All》
1《紅蓮破/Pyroblast》
1《コジレックの帰還/Kozilek's Return》
1《火想者の予見/Firemind's Foresight》
1《蟻の解き放ち/Release the Ants》
1《計略縛り/Trickbind》
1《突然のショック/Sudden Shock》
1《裂け目の突破/Through the Breach》
1《急流/Rushing River》
1《紅蓮地獄/Pyroclasm》
1《直観/Intuition》
1《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1《外科的摘出/Surgical Extraction》
1《稲妻/Lightning Bolt》
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》vs《グリセルブランド/Griselbrand》
現環境のテーマはこれに尽きると思います。Top8中《王冠泥棒、オーコ》を使うデッキが4つ、《グリセルブランド》を使うデッキが3つに分かれました。どちらも使わないデッキは一つだけです。興味深いのはTop8での《王冠泥棒、オーコ》と《グリセルブランド》の勢力争いは拮抗しているのですが、9位~32位のラインでは《王冠泥棒、オーコ》を使うデッキが多く《グリセルブランド》を使うデッキは非常に少なかったです。
《アーカムの天測儀》によって《紅蓮破》と《王冠泥棒、オーコ》の両立を達成してさらにコントロール力が上がった奇跡がメタの一角に帰ってきました。さらにデルバーデッキでは《王冠泥棒、オーコ》を使いつつオーコを対処できる《紅蓮破》が使えるティムールデルバーが躍進しました。そして黒系のコンボデッキが《夏の帳》によって駆逐された結果、SnTが台頭するというのが今の一連のメタゲームの流れです。今後しばらくは奇跡、ティムールデルバー、SnTの三すくみになりそうです。
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