KMC開催予定
83th KMC
8月27日(日)
受付:13:15
開始:14:00
参加費:1000円
定員:85人
会場:駿河屋 高槻トレカ館
最寄り駅:JR「高槻駅」、阪急「高槻市駅」徒歩5分

【今後の予定を更に見る】


関西レガシーカレンダー(間違っていても責任は負いません。)
82th KMC Final Movie

【コラム】Canadian Thresholdのフリースロットについて

誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか「完璧なデッキを作りたい」と。
どんなデッキにも『固定スロット』と呼ばれるスロットが存在します、と同時に
『フリースロット』と呼ばれているスロットも存在しています。

では、そのフリースロットを固定スロットに変えることが出来たなら・・・。
デッキ構築に悩まされることのない完璧なデッキが完成するではないか!



・・・・。



変なテンションで始まりましたが、今回コラムを書かせていただくことになりました、和歌ロックと申します。
関東でレガシーを中心にプレイしており、最近は【Canadian Threshold(以下カナスレ)】を使っています。
このコラムではカナスレのフリースロットについてお話していきたいと思います。

まず、カナスレについての説明から始めていきましょう。
カナスレはレガシー環境の最古から存在するデッキですが、その姿は今現在とはかなり異なるものでした。


David Caplan
GP Chicago 2009 Top 8

Main Deck
60 cards

3《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3《汚染された三角州/Polluted Delta》
4《Tropical Island》
4《Volcanic Island》
4《不毛の大地/Wasteland
18 lands

4《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》
4《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
8 creatures

4《渦まく知識/Brainstorm》
4《思案/Ponder》
4《Force of Will》
4《目くらまし/Daze》
4《呪文嵌め/Spell Snare》
4《もみ消し/Stifle》
4《火+氷/Fire/Ice》
4《稲妻/Lightning Bolt》
1《急流/Rushing River》
1《拭い捨て/Wipe Away》
34 other spells


■Sideboard
4《水没/Submerge》
4《撹乱/Disrupt》
2《赤霊破/Red Elemental Blast》
2《紅蓮波/Pyroblast》
1《紅蓮地獄/Pyroclasm》
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
1《クローサの掌握/Krosan Grip》
15 sideboard cards


 
この時期のカナスレはメインボードのカードの内、58枚が固定されており
フリースロットは《急流/Rushing River》と《拭い捨て/Wipe Away》のみという非常に美しいデッキでした。
ここにバウンスを取るか《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique》《三角エイの捕食者/Trygon Predator》等の
クリーチャーを取るかぐらいしか悩むことはありませんでした。

しかし、時は流れ、イニストラード発売後からカナスレは変動の時期を迎えます。

デルバー

秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》の登場により、カナスレは一気に姿を変えました。
そして、58枚固定スロットの時代は終わりを告げたのです。
では、今現在のカナスレの固定スロットとはどの部分を指すのか、見ていきましょう。以下のランキングをご覧ください

【採用枚数ランキング】

①位
秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
渦まく知識/Brainstorm
思案/Ponder
稲妻/Lightning Bolt
不毛の大地/Wasteland
・・・136枚

⑥位
タルモゴイフ/Tarmogoyf
・・・134枚

⑦位
敏捷なマングース/Nimble Mongoose
Force of Will
・・・133枚

⑨位
目くらまし/Daze
・・・131枚

⑩位
もみ消し/Stifle
・・・121枚

次点 《呪文貫き/Spell Pierce
・・・88枚



【採用率ランキング】

①位
秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
敏捷なマングース/Nimble Mongoose
タルモゴイフ/Tarmogoyf
渦まく知識/Brainstorm
思案/Ponder
Force of Will
目くらまし/Daze
稲妻/Lightning Bolt
不毛の大地/Wasteland
・・・100%

⑩位
呪文貫き/Spell Pierce
・・・97%

次点《もみ消し/Stifle
・・・94%



これは2013年1月から今現在まで、Star City Games(以下SCG)とグランプリにおいて
TOP16に入ったカナスレのリスト(合計34)の中で【採用枚数】と【採用率】にランキングをつけたものです



【採用率】とは枚数を問わず、採用されているか否かの率のこれらのランキングに入っているカード達が
現在のカナスレにおける固定スロットだと言えます。
採用枚数ランキングで《呪文貫き/Spell Pierce》を30枚以上、上回っている《もみ消し/Stifle》が採用率ランキングで
呪文貫き/Spell Pierce》より下回っているのは興味深いですね。
これは、《もみ消し/Stifle》の方が4枚積みされることが多いことに起因しています。

また、《もみ消し/Stifle》は《呪文貫き/Spell Pierce》に比べ安定性に欠けるため
敢えて採用しない人がいることも関係しているものだと思われます。
これに関してはカウンターの項で詳しく取り上げたいと思います。

対して、【採用率100%】のカードを入れない理由はないと思います。


敏捷なマングース/Nimble Mongoose》や《タルモゴイフ/Tarmogoyf》が減らされているリストもありますが
その場合、代わりのクリーチャーが必ず採用されています。
Force of Will》や《目くらまし/Daze》が減らされているリストがあるのは
これらのカードを複数枚引くとその効果の薄れるカードだからです。

とりあえず10位までのカードは、枚数調整はともかく、デッキには絶対に入るカードです。
また、《呪文貫き/Spell Pierce》も汎用性の高いカードなので、採用しない手はないでしょう。


■固定スロット
4《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
3《敏捷なマングース/Nimble Mongoose
3《タルモゴイフ/Tarmogoyf
4《渦まく知識/Brainstorm
4《思案/Ponder
3《Force of Will
3《目くらまし/Daze
2《呪文貫き/Spell Pierce
4《稲妻/Lightning Bolt
3《Tropical Island
3《Volcanic Island
4《不毛の大地/Wasteland
8《フェッチランド

ここまでで48枚です。後12枚も自由に決められるのです!
しかし、カードの配分を間違えるとデッキがめちゃくちゃになってしまいます。
クリーチャーを増やしすぎても、カウンターを増やしすぎてもデッキは上手く回ってくれません。


カナスレのデッキに搭載されているカードは、土地を除けば、4つの種類に分けられます。

クリーチャー
ドロー操作
カウンター
除去
の4つです。4つの配分は大体以下のようになります。


クリーチャー 12~14枚
ドロー操作   8~10枚
カウンター  13~16枚
除去       6~7枚


そして上記の枠に当てはめると、残りカード枚数の配分は以下のようになります。

クリーチャー あと2~4枚
ドロー操作  あと0~2枚
カウンター  あと5~8枚
除去     あと2~3枚


それではまず、クリーチャーから見て行きましょう。

秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
敏捷なマングース/Nimble Mongoose
タルモゴイフ/Tarmogoyf

を、4枚ずつ採用するのが一般的なクリーチャー枠ですが、他のクリーチャーを追加で入れたり
何枚か差し替えたりするのも悪くはないと思います。候補を紹介していきましょう。


渋面の溶岩使い/Grim Lavamancer

ラバマン1
火力内蔵のクリーチャー。
死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》の跋扈する環境では無類の強さを誇ります
ただ、《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》との相性は悪いので過信は禁物です
墓地を食べてしまうので、必然的にスレッショルドしにくくなります。
よって、《敏捷なマングース/Nimble Mongoose》を3枚に抑えて採用されることが多いです。


漁る軟泥/Scavenging Ooze

なんでい1
墓地を食べるクリーチャー。
複数体の《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》がいても、緑マナが複数あれば封殺することが出来ます。
後述の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》もただの瞬速2/1に。
タルモゴイフ/Tarmogoyf》とマナ域が被っているため、よく《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を1枚差し替えで採用されます。


瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage

しゅんしょ1
このカードの良い所は他のカードの水増しになることです。
状況によって、ドロー操作、カウンター、除去のいずれにもなれます。
最近は、追加で1枚挿す場合これが一番よく採用されています。弱点は重いところ。


そして最後にヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique

ヴェンディ
対コンボでは最高レベルのカードです。
また飛行クリーチャーのいないデッキ相手には5枚目の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》として重宝します。
終末/Terminus》や《天使への願い/Entreat the Angels》などの奇跡カードに対して、
誘発にスタックでプレイし、デッキボトムに送ることによって、実質カウンターすることも出来ます。




次に、ドロー操作です。
8枚で十分と思われるかもしれませんが、結果を出しているリストの殆どに追加のドロー操作が採用されています。

【SCG 7/7 1st】
ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》 ・・・3枚

【SCG 7/7 2nd】
思考掃き/Thought Scour》・・・1枚
森の知恵/Sylvan Library》 ・・・1枚

【SCG 6/23 4th】
思考掃き/Thought Scour》・・・1枚

【SCG 6/17 4th】
森の知恵/Sylvan Library》 ・・・1枚

【SCG 6/9 3rd】
ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》 ・・・1枚

【SCG 6/9 7th】
森の知恵/Sylvan Library》 ・・・1枚

【SCG 6/2 5th】

思考掃き/Thought Scour》 ・・・1枚


しこうはき1
 一見とても弱そうに見えます思考掃き/Thought Scourですが
敏捷なマングース/Nimble Mongoose》をすぐにスレッショルドさせる為に役立ちます。

他にも《渦まく知識/Brainstorm》後や《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》のチェック後
水没/Submerge》後、《師範の占い独楽/Sensei's Divining Top》ドロー後など、役に立つ場面は多いです。
ただ、前述したように何かと組み合わせて力を発揮するカードなので、単体ではやはり弱いカードです。
1枚採用に抑えられているのもその様な理由からでしょう。



次にギタクシア派の調査/Gitaxian Probeについて。

ぎたちょう1
これは最近になって採用され始めたカードです。
SCGやGPで結果を残しまくっているJacob Wilsonが好んで使っています。
相手のハンドを見てから行動を決められるため《もみ消し/Stifle》やカウンターを構えるべきか、
はたまたクリーチャーを出すべきか等の判断が容易になります。

ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》を打ってからフェッチランド置いてエンドと動くと
相手がこちらのデッキをコンボだと勘違いし、ノーケアでフェッチを切りそのまま簡単に嵌められる時もあります



最後に《森の知恵/Sylvan Library》です。

しるばn1
これはカナスレというデッキにおいて、唯一と言っていいアドバンテージを取れるカードです。
ライフレースをしてこない相手にはガンガンライフを払って物量攻撃に出ましょう。
剣を鍬に/Swords to Plowshares》を打ってくる様なデッキ相手には最高の相性です
相手の除去が実質1ドローになるのですから・・・




そして、カウンターです。
この選択が個人によって一番異なる部分かもしれません。その選択とはもみ消し/Stifleを使うか否かです。

もみけし
私の意見を先に述べると、私は《もみ消し/Stifle》をおすすめしません。何故なら強い場面が限定的だからです。
まず、後手だった場合はその強さが半減します。
相手が1ターン目に《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman》を出してきているのに
もみ消し/Stifle》を構えていて一体何になるでしょうか?
先手だったとしても、相手がフェッチランドを切って来ない限り意味がありません。

フェッチランドだとしても、賢明な対戦相手は置いてエンドと言ってくるでしょう。
結果こちらは相手のフェッチに1マナを縛られているわけです意味がありません。

では、代わりにどのカウンターを使えばよいのでしょうか。よく使われるのは呪文嵌め/Spell Snareです。

スネア1

レガシー環境の2マナ域にはカナスレにとって致命的なカードが多く存在しています。
このカードはそれらを相手が何マナ出せようが、打ち消せます。
カナスレには基本的に《Force of Will》以外には確定カウンターがありません。

だから《もみ消し/Stifle》+《不毛の大地/Wasteland》で相手の土地を嵌めなければならないと思っている方が多い様ですが、土地を嵌めて勝てるかは相手の動き次第です。それはこちらで選択できる事ではありません。

それならば、確定で2マナを消せる《呪文嵌め/Spell Snare》を採用する方が良いと思いませんか?
もちろん《もみ消し/Stifle》には《もみ消し/Stifle》にしかできない仕事があります。

仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》や《破滅的な行為/Pernicious Deed》《終末/Terminus》と言った
カナスレにとって致命的な全体除去呪文は《もみ消し/Stifle》で対処できます。

安らかなる眠り/Rest in Peace》のリムーブももみ消せますし、《殴打頭蓋/Batterskull》の細菌トークンももみ消せます
梅澤の十手/Umezawa's Jitte》にカウンターが乗るのも防げますし《祖先の幻視/Ancestral Vision》の待機も消せます

他にも致命的な起動型能力・誘発型能力は沢山あり、そういう点から見れば《もみ消し/Stifle》は強力なカードです。
またコンボ相手には土地を縛ることが有効なことが多いため、《もみ消し/Stifle》が必要だと感じるでしょう。
なのでメタゲームによって使い分けるのが一番良いと思います。




最後は除去です。追加の除去には多くの選択肢があります。
この中で一番採用率が高いのは二股の稲妻/Forked Boltです。
先ほど紹介した《森の知恵/Sylvan Library》が唯一と言っても良いアドバンテージを取れるカードと述べましたが
このカードと火+氷/Fire+Iceもアドバンテージを取れます。

 ひこおり   ふたまた
小さなアドバンテージだと思うかもしれませんが、カナスレは1対1交換を繰り返すデッキなので
この様な小さなアドバンテージでもとても重要になります。

横に並べるデッキや、《未練ある魂/Lingering Souls》を使用したデッキが多い環境の場合は
二股の稲妻/Forked Bolt》を使うのが良いでしょう。《火+氷/Fire+Ice》は除去として見ると重いですが
場に出てしまったデカブツを一時的に無力化し、攻撃を通すという使い方も出来ます。


四肢切断/Dismemberは完全にデカブツ対策です。

ししせつ1
今現在、このカラーで《タルモゴイフ/Tarmogoyf》《墓忍び/Tombstalker
聖遺の騎士/Knight of the Reliquary》を倒せるのはこのカード位しかありません
特に森を置いてこない《墓忍び/Tombstalker》にはこのカードがないと対処できません
(《水没/Submerge》をピッチでプレイ出来ないため)
また《殴打頭蓋/Batterskull》のついた細菌トークンも対処出来ます。


最後にChain Lightningですが、これは本当に追加の《稲妻/Lightning Bolt》です。

ちぇんらい

1点でも打点を上げたい場合ならこのカードです。
しかし、タフネス1を対処する時の《二股の稲妻/Forked Bolt》も1点多くあたえられるため
私は《二股の稲妻/Forked Bolt》で良いと思っています。




【さらなる可能性】
ここからは採用枚数が少ないマイナーなカードたちを紹介したいと思います。

3counter.jpg

カウンター3種。
狼狽の嵐/Flusterstormとかメジャーだろとおっしゃる方が多いと思いますが、メインの話です。
GPストラスブール3位のリストにはメインにこれが1枚入っていました。サイドに2枚取ってるのにも関わらず。

絶対にコンボを倒したいそんなあなたに。次に誤った指図/Misdirection
完全に《突然の衰微/Abrupt Decay》意識です。
日本でも、同じ考えで《方向転換/Divert》を試している方がいました。
うまく相手の《Hymn to Tourach》を跳ね返したら脳汁出ます。

そしてイゼットの魔除け/Izzet Charm
ドローにもカウンターにも除去にもなる、強い!と言いたい所なのですがどのモードでも重いです。
器用貧乏な一枚。

最後に島/Island

shima1

19枚目のランドとして投入されることがあります。
他に土地がない場合の1ターン目《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》や《思案/Ponder》の時に持ってくるようです
不毛の大地/Wasteland》恐怖症のそんなあなたに。青マナ出る分、《Taiga》よりは良いかもしれません。


他にもまだ試されていないカナスレに合ったカードはあると思います。
ちなみに私は《巣立つドラゴン/Fledgling Dragon》と《シミックの魔除け/Simic Charm》を試したことがあります。
どちらも一度もプレイされないまま解雇されましたが・・・皆さん、一度はプレイしてから解雇しましょう。

今回はカナスレのフリースロットについての話をさせていただきました。

皆さんもぜひカナスレを回して、自分だけの美しいリストを作り上げて下さい。
ここまで読んで下さりありがとうございました!



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